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カテゴリ:*お手入れ方法( 3 )

庖丁講座、研ぎ編です。


まとめるのにお時間掛かってすみません。




研ぎに大事な点は5点あるのですが、他にもいろいろ書かせて頂いています。


長いのですが(汗)、よろしかったらお付き合いください。




庖丁研ぎ、廣瀬さんのお話お聴きするまでなんと自流でやっていたものかと思います。




まず、砥石。

写真左は廣瀬さんのところで買わせてもらった中砥石。右はホームセンターで買って使っていた荒研ぎと中仕上げ研ぎ両面のものです。

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砥石は短いものより長めのものを選んだ方が良いのだそうです。

右のものは荒目と仕上げが裏表で両方ついているのですが、どちらも家庭の庖丁研ぎには帯に長し襷に短し、中途半端だそうで残念。しかも荒目と仕上げは家庭ではほとんど必要ないとか(汗)

何か他の刃物に使おうと思ったのですが、ここで初めて知ったことが。


鋏は研ぎたくても絶対触らない方がいいそうです。鋏は2本の刃の絶妙なバランスで成り立つもの。研ぐとこのバランスが崩れ、切れない庖丁どころではなく、全く使い物にならなくなるそうです。

廣瀬さんも庖丁以外の刃物は研がないと言われます。鋏にしてもノミ、カンナにしても、それぞれに絶妙なバランスで作られたもの。安心して任せられるプロの方を見つけておきたいですね。


前置きが長くなりましたが本編に。

気を付けておくのは5つのことです。

(鋼は月に一度、ステンレスなら週一度が目安です)


【ご注意】

写真はまな板に直接砥石を置いていますが、動くと危ない場合はお布巾を敷いてください。

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ーーーーーーーーーーー

1.  心得(砥石について)


砥石は使用前に十分水を含ませます。(約20分)


添える手に力を入れず、肘で動かし前に押し出すように、1箇所10回ぐらいずつ研ぎます。(*必ず一箇所の回数は全て同じに)

研いでいる時に出てくる泥(庖丁と砥石の粉が混じった水)を洗い流さないようにします。

砥石で研いでいるのではなく、この泥で研いでいるそうです。

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2. 庖丁と砥石が交わる角度


先から手元までを三等分に考え、全体にまんべんなく研ぎます。

(庖丁のサイズによります。長いものなら4等分、短いものなら2等分に)


表を研ぐ時には庖丁と砥石が交わる角度は25°〜30°、裏側は70°〜80°です。

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3.  刃の角度


両刃の場合、砥石と接する面の角度は鋼の庖丁なら15°、ステンレスなら30°に。

(片刃は表を刃の角度に、裏は平らに押し付ける)

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4.  カエリ(刃のまくれ)の確認


両刃は、表を研いで、研いだ刃の裏面にカエリ(刃先のまくれ)があることを確認したら裏側を同じ表と回数研ぎます。

(片刃:カエリの確認後、裏は10回研ぎます)

ーーーーーーーーーーー

5.  仕上げ


仕上げは泥を一掬いの水で洗いながら、両面軽く5回ずつ。カエリが取れたら上がりです。

(ステンレス刃は刃先へが弱いので仕上げはしなくて良いそうです)

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他の研ぐ時の注意としては、研ぎやすいところばかり研いでいると庖丁の形が変わってしまうため、偏りなく研ぐことが大事だそうです。

砥石が偏ってしまったら、コンクリートなどで(ブロックなどは必ず平らなのでうってつけです)こすって平らにします。

また、1〜3年に一度は信頼できる専門店にメンテナンスしてもらうと、庖丁の寿命に繋がります。


庖丁それぞれには役割があり、それに合わせた整え方が必要です。なかなか素人ですと、その見極めが難しいですね。

蕎麦切り庖丁などはプロでも砥ぎが非常に難しいそうです。水平でなければなりませんし、切り跡がくっきり立っていないと喉越しの良い美味しい蕎麦にならないのだとか。


よく質問に出るそうなのですが、「庖丁を火に炙ること」について。

たまに見かけることもありますよね。でも、これは厳禁だそうです。

炙ることで焼きが戻ってしまい、切れない庖丁になってしまいます。

ケーキなど切る時には庖丁を温めたいですが、その場合はお湯に浸けてくださいとのこと。

お肉やお魚を切った後の庖丁まな板の消毒も、洗ってから(そのまま湯を掛けると隙間に入って凝固します)からお湯を。


庖丁を守り(もり)することは次のことに繋がります。(切る時は押し付けずスライドさせることも基本に)

・切り口にツヤがでる。

・食感がよく、角が立つ。

・素材の勢いを出す

・鮮度が保たれる

・味の染み込みがいい(火が入る)



守り(もり)とは、

「心を寄せて同じ目線で庖丁に向き合い、感謝すること」。

このことは、ノウハウも大事ですが、廣瀬さんがまずお伝えになりたかったことだと思います。


毎日庖丁守りしていて面白いことがあります。

「シンクも」「お部屋も」「お風呂も」とどんどん手入れが繋がっていくこと。

実は表面に見えていることは一部で、モノも人も、大事なことは全部底で意識が繋がっているのだと感じさせられています。



もし機会がありましたら、是非直接お話をお聴き頂きたく思います。

ここに書かせて頂いたことと比べ物にならない感動があります。


こちらでもまたいつか、そのような機会を設けさせて頂けたらと思います。



前回に続き長くなりましたが、最後までお読みくださって本当にありがとうございました。


また、講座に参加してくださった皆様、廣瀬さん、ご縁をくださったviorto!(http://viorto.com/)の今枝ゆかりさん、本当にありがとうございました。


*********************

〈庖丁講座〉

庖丁コーディネーター

廣瀬康二さん


食道具 竹上

〒629-0101 

京都府南丹市八木町船枝半入58-2

TEL 0771-20-1604

FAX 0771-20-1604

EMail hirose@kyototakegami.com

(出ておられることも多いので、お店に行かれる時はご連絡なさった方がよいそうです)

http://kyototakegami.com/


Facebookページ

(動画もあります)

https://www.facebook.com/kyototakegami


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by yukuri-2006 | 2015-09-16 00:53 | *お手入れ方法 | Trackback | Comments(0)

先日はお休み頂き、失礼しました(汗)度々すみません…



庖丁、「日々の守り」編です。

また長くなりますが、失礼します。


まず使っている最中です。

料理人が切っては庖丁を布巾で拭くのを見られたことがあるかもしれませんが、ご家庭でもこの作業が必要だそうです。


水分と野菜などのアクが、庖丁を傷める一番の原因。これをこまめに拭いてやることで、良い状態を長く保てます。


一日の終わりには、庖丁とまな板をナイロンタワシと研磨剤(クレンザーやジフ等)で磨きます。


毎日砥石で研がなければならないというのは実は間違いで、これだけで日々のお手入れは充分だそうです。


写真に撮ってまとめてみましたので、ご覧頂けたらと思います。


(追記:刃先を磨く時は、刃先を浮かさないようにお気を付けください)

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柄が意外と盲点で、ここが割れたりするのは汚れが中まで入って膨張した結果なのだとか。食中毒の原因になることもあります。


私も食品衛生管理者の講義で食中毒のことは聴いていたのですが、ここは触れられなかったですね。


それから食器洗浄機や乾燥機も柄や刃に負担を掛けるので、入れてはならないそうです。


もうひとつ。まな板は是非木製をお使いください。プラスチック製のものは刃が滑ることもありますし、受け止めず刃に負担を掛けるそうです。木であれば、しっかり刃を受け止めて綺麗に切ることもできます。


衛生面からプラスチックを選ばれることも多いかと思いますが、木のまな板も、使用前に水で濡らして目を埋めることで汚れや匂いも付きにくく衛生的に使えます。

(ここは、焼締や粉引の器にも共通しますね(*^^*))



使用後、粗塩で磨いても除菌になるそうです。


(もしカビが生えても、自力でカンナ掛けやヤスリはお使いにならず、熟練した専門家に相談してください)


一度に研ぎまでいくとややこしくなるので、研ぎ編は次の記事にしますね。


長い記事ですが、最後までお読みくださってありがとうございます。








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by yukuri-2006 | 2015-09-16 00:43 | *お手入れ方法 | Trackback | Comments(0)

金属作品のお手入れ

すみません、ちょっと日が空いてしまいました(汗)

今回は金属のお手入れのことです。

金属ってどうやってお手入れすればいいんでしょう…?
というお声をお聞きするのですが、稲垣さんから詳しく教えて頂きました。
「お手入れも楽しみの一つにしていただければ幸いです」とのこと。
(実際、磨いて元の輝きに戻っていくのを見るのはとても楽しかったりします!)

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〈銅・真鍮の取り扱い〉
10円や5円のように、空気に触れていることで酸化皮膜ができくすんできますが、安定した状態になります。その風合いも良いものですが、以下のこともご参考にしていただいてご自分の好きな雰囲気でお楽しみ頂ければと思います。

1. 酸化皮膜のついた状態がお好みの場合

重曹(炭酸水素ナトリウム)で軽く磨きます。
*重曹は薬局、ホームセンターなどでも購入できます。

2.半光沢の感じがお好みの場合

ボンスター(スチームウール)で、一方の方向に磨きます。
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洗剤付きのスチールウールで磨くとさらに光沢が。
米ぬかを付けて磨くとワックスの役割をしてくれます。

3.光沢がお好みの場合

2の光沢の後にピカール(金属研磨剤)で磨き、洗剤で軽く洗います。
サンポールなどの酸性タイプの洗浄剤に浸けると皮膜は一気に落ちますが、お取り扱いにはご注意を。

*洗剤は市販の中性洗剤で問題ありません。
*純銅黒仕上げの品物は強く擦ったり酸性タイプの洗浄剤がつくと着色がとれることがあります。
スポンジなど柔らかいものをお使いください。
*いずれの場合も、お手入れ後、水気をよく切って拭いてください。

使用上のご注意
・お酢などを入れると変色する場合がありますのでご注意ください。
・電子レンジはご使用になれません。



〈アルミについて〉

銅に次ぐ高い熱伝導性を持つ素材です(鉄の3倍以上)ので、早くムラなく熱が伝わります。
表面に素材を保護する天然の酸化皮膜ができますが、純度の高いアルミはこびりつかず特に手入れが簡単に出来ます。

・米のとぎ汁か野菜のくずを入れて10分以上煮たてると黒変化を防ぐ皮膜を作ることが出来ますが、お湯だけを沸かす場合やゆで卵を作る場合、また水質によって黒変化する場合もあります。
これはアルミの自然皮膜の侵食防止の性質で、食品衛生上は何の問題もありません

きれいにするには、レモンを切って煮るか酒石酸(薬局で購入可)を入れて煮てください。

使ったらすぐに水洗いし、水分をよく拭き取ります。
汚れがひどい場合は、ナイロンタワシとクレンザーで磨いてください。

使用上のご注意
・酸性のもの(お酢等)を入れると変色する場合があります。
・鍋やボウルなどは空焚きはしないでください。
・電子レンジではご使用になれません。



また、銅や真鍮の緑青(ろくしょう)の毒性をご心配になる方もおられるのではと思いますが、無害であることが証明されているそうなのでご安心ください。
(参考:日本銅センター)
付いた場合は、お酢で磨くか、ピカール(金属研磨剤)で磨くと落ちます。

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洗ったあと、ガラスや漆と同様にきれいに拭いておくのが大事みたいですね。

使用上のご注意に気を付けて頂ければ、それほど神経質になることはないと思います。
ご自宅の金属製品にも応用していただけると思いますので、是非お試しください。


お話の最後に、元々は気に入った素材ではなかったと言われた稲垣さんに
「今は金属とはどのような存在ですか」
とお聞きしてみました。

「それぞれの癖もわかってきて、今は仲良くなれたと思います。
金属は馴染みが少ない印象がありますが、以外と身近で打ちとければ親しみやすい素材なんです。
心根はやさしいけど、取っ付きにくい頑固な性格のひとみたいな感じかも知れません」

そういう人好きだったりします(笑)
人に例えて考えてみるとより親しみが湧いて愛おしくなってきます…!

また、

「ものづくりとして一番嬉しい時は、買ってくださった時ですね。
言葉で褒めてくださるのも嬉しいですが、使っていただくことで初めて作品が完成するものだと思うのです。それが何よりの喜びです。」

とも。

「買う」ということはお金のやり取りだけでなく、作品を受け継いで育てていくということなんですね…
きっと、それは全てのものづくりの方に共通する喜びなのだと思います。




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ものづくり便り、更新しました。
現在開催中です(遅くなってすみません汗)。
赤磐の921ギャラリーさんにて、陶の菅沼淳一さん・河合和美さん、木×鉄 /の枯白さんです。
「ものづくり便り」
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いつも読んでくださってありがとうございます。
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by yukuri-2006 | 2013-07-20 23:10 | *お手入れ方法 | Trackback | Comments(0)

岡山市北区撫川173-1


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