山本美文さんの工房訪問
2010年 02月 07日
工房は岡山市のとあるところ。
ご自宅近くの小屋を改装されています。
こちらは大きな家具などを作られている工房。
お邪魔したのは、その隣のこちらの工房です。
鶏小屋だったのを、ご自身で改装されたそう。
山本さんの工房を訪れるたび感動するのが、季刊誌「住む。」の表紙になったこともある、
その佇まい。
道具も、作りかけの作品も、お掃除道具すらもそれぞれが美しく、無駄がなく、
山本さんの目を通して選ばれたもの達なのだとわかります。
この当時、展示会が近いとのこと、きれいに並べられたカトラリー。
普段カトラリーを制作されるための机。もちろん、山本さん自作です。
子供用の可愛い椅子が置いてありました。
また、この時にはお昼をご馳走になりました(*^^*)。
山本さんの奥さまはお料理の達人。
特に天然酵母のパンは絶品です。
パンの中に、自分でいろいろ詰めたり乗せたり。。。
一番左に写っているのはズッキーニのフライ。ズッキーニって、
こういう調理法もあるのですね。
木工作家さんなので当然なのかもしれませんが、
こんなに木の器で食事をすることってなかなかないですよね。
我が家でも陶器がやはり多いですから。。
「ちょっと傷が付いていたりするものは自宅で使うんです」とのこと。
いいですね、木の器(^^)
本当に美味しくて、目にも美しく心が豊かになる食卓でした。
「作家だからといっても、全然特別のことではないと思っているんです。
毎日、朝決まった時間に起きて、仕事に掛かる。
それがたまたま木工ということで。サラリーマンと一緒ですよ。」
食事の後には、そうお話頂きながらコーヒーを入れてくださいました。
こうして「100回挽いて」ご家族のコーヒーを入れるのが、
山本さんの朝の日課だそう。
山本さんは、かつて長野県でスキーのインストラクターをされていたそうです。
雪のない夏の時期の仕事、と思われて入ったのが、長野で盛んな木工の世界。
すっかり魅力に取りつかれ、ついに本業になったとのこと。
カトラリーの使い心地のことを前回書かせていただきましたが、
こういう暮らしの中から、あの微妙なラインや形、口に入れた時の
快さが滲んで生まれているのだと実感します。
普段の暮らしって、忙しいとつい慌ただしい感じにもなってしまうのですが
こうした道具や器が、その心を静かに引き戻してくれるように思います。
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