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作家さんを訪ねて(1)井内素さん

こんばんは。

先日からお伝えしておりました作家さん訪問、お時間掛かりましたがようやく上がってまいりました。
まずは京都の陶芸家、井内素さんです。

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昔ながらの風情ある町中に、そのお住い兼工房がありました。
昨年ご近所からお引っ越しされ、建築家の方やご友人と一緒に改装されたお住まいはとてもいい雰囲気の佇まい。
空気も気持ちよく感じます。
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私が最初にお話ししたのがもう5年前にもなるでしょうか。
ずっとお仕事場に伺いたいと思いながら、お互い都合が合わず今回ようやく叶うことができました。

玄関に隣接した工房。
焼かれるのを待つ器達が棚に並んでいます。
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井内さんの作品のまず特徴的なのは、全て手捻りであるということ。
かつては型を使ったり轆轤での制作もされたりしていたことがあるそうですが、一番しっくりきたのが紐を積み重ねていく「紐作り」という製法だったそうです。

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リズミカルな指跡の残る器はとても薄く美しく成形されていますが、井内さんが作品の中で一番神経を使われているのがそのカタチ。
そば猪口の大きさなら20分程で出来るそうですが、特に器の口辺に近くなるにつれて、神経を注いで仕上げにかかる必要があります。

もちろん器ですから使い勝手がいいというのは当然なんですが、その中で井内さんならではの形を追求し続けられています。

お話の中で弥生土器に惹かれるということをお聞きして、その無駄のない端正な形のルーツを垣間見たような気がしました。
私も弥生土器が大好きなのですが、井内さんの器に惹かれるのは当然だったのかもしれません。
そしてそのカタチは、シャープでいてどれも自然と手の中ですっぽりと収まるような、馴染みのいいもの。丸い人柄の井内さんに似ているような気もします。

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一日に5つ作るのが限界だそうですが、ずっと右手を酷使しているために分厚くなってしまったそう。
井内さんの手のひら。
こうして見ても親指の付け根が左右違いますね…
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窯も見せていただきました。
お使いになっているのは電気窯。安定した雰囲気が出せるのが電気窯の良さ。
ガラスの向こうに見えるのが窯場です。
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電気窯を開けてみたところ。
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焼締も焼いておられますが、これはサヤと呼ばれる角形(丸い場合もあります)の陶製の箱の中に炭を入れ、その中に作品を埋めて焼成します。
こちらがそのサヤ。
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花入はこのような焼締で作ることもよくあるそうですが、可憐な野の花を引き立てる色と形で、しばし活けられている様子を想像してしまいました。
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井内さん、元々はミュージシャンを志しておられたそう。
23歳の時に陶芸家のお父様が亡くなられたことを切っ掛けに、陶芸の道を考えることになったそうです。


紐作りでの制作を始めてから10年。
日々、一つ一つの器と丁寧に向き合いながらコツコツと作り続けておられます。
ゆくりに来られたら、是非手に取って楽しんで頂けると嬉しいです。



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いつも読んでくださってありがとうございます。
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by yukuri-2006 | 2013-06-26 23:28 | *工房訪問 | Trackback | Comments(0)
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